アラサー男 30にして志を立てる

真面目に不真面目なことを考えるのってなんでこんな楽しいんだろう。

年収評価における会社と個人のパワーバランス:欲しいのは納得感と公平性

正月三が日は、昼から起きて食っちゃ寝という
極めて自堕落な生活を送っていたペペです。

明日から仕事が始まるので、今日は、年末年始休暇リハビリの為に、
ランニング・瞑想からの明日からの業務棚卸という
極めて生産的(社畜)な一日に。

これで何とか仕事始めがまともに迎えられそうです。
やっぱりメリハリが大事ですよね~

 

さてさて、今回は評価と年収について思う所を書いてみたいと思います。
まずは、とっかかりとしてサイボウズの給与評価システムについての記事を。

cybozushiki.cybozu.co.jp

「上記記事のざっくりまとめ」

サイボウズでは、給与を社外評価×社内評価で決める

・社外評価(転職市場価値)で給与のレンジを決め、社内評価でレンジの上下を決める

・大切にしているのは説明責任と納得感のある説明

 

中で働いているわけではないので、実際の所は分からない部分もありますが、
外から見る分には、中々に素晴らしいシステムなのではないかなと個人的に思いました。

 

1.どこでも働けるような人たちのマインドセット

ある程度経験を積んだうえで
こういうベンチャーに行くような人達って、
その気になれば何時でも転職できるし、
言わばどこででも働ける人達だと思うのです。

でも、少しでも高い給与を出してくれるところがあれば転職するかと言われると
そんなわけではない人達が多数派なのではないでしょうか。
少なくとも、同じような境遇の友人達を観察している限りではそう感じます。

勿論、給与も大切な事項の一つではありますが、
それよりも、仕事の面白さ・やりがい・社会的意義であったり、
一緒に働く人達への愛であったり、もしくは自分のキャリアパスの方向性との合致であったり、単純な給与の高い低いよりも、こういった定性的な要素の方を重要視していると感じています。

 

会社と個人のパワーバランスって、良い意味でも悪い意味でも50:50であるべきなのだと思うのです。

転職市場と社内評価の価値に大きな隔たりがある時って、どちらかが搾取している状態なんじゃないかと。

こちらもボランティアでも聖人君子でもありませんし、
やっぱり、会社側から提示されるオファーに対して
あまりにも公平性や納得感に欠ける状態が続けば、多分迷いなく転職します。 

逆に、能力と見合わない給与を貰っている場合には、やっぱり給与カットには納得するべきだと思うし、もしそれが飲めないなら退職するのがあるべき姿だと思います。
そうじゃなければ、他の人から公平性と納得感を奪ってしまう。 

 

欲しているのは、別に高い給与ではないのです。
本当に欲しいのは、公平性と納得感なのです。
これが満たされれば、他の要因(ライフステージの変化、キャリアパスの変わり目)
が無ければ、別に転職しようとは思いません。

この点において、記事にあるサイボウズの評価システムは極めてよく出来ているなぁと。

 

2.留学後の就職活動で見た悲しい現実

唐突ですが、私は日本が大好きです。

出来れば、日本の将来の為に何らか貢献したいと思っているし、
人生の最後に骨を埋めるのは日本でと思ってます。

なので、海外留学後の就職活動でも出来れば日本企業で働きたいなぁと思っていました。
しかしながら、現実は中々に厳しいものでした。

単純に、外資vs日系で提示される給与レンジに差が有り過ぎました。
多分、単純平均で1,5倍ぐらい違ったかな?
(勿論、日系と言っても単純に一括りには出来ない面もありますが、あくまで一般論として)

 

選考が進んだ企業には、実際に「企業文化や業務内容を考慮すれば、私の第一希望は御社です。是非、一緒に働きたいと思っています。しかし、正直に申し上げますと、他社さんからは○○万円のオファーを頂いております。同額にしてほしいとまで言うつもりはありませんが、あまりにも差があり過ぎて、このままではオファーを受託できないのです…」とお伝えしてみました。

しかしながら、帰ってきた答えは「おっしゃりたい事は理解できます。我々としても、ペペさんには是非一緒に働いてほしいと考えています。しかし、ペペさんの年齢と当社の給与テーブル、他の社員とのバランスを考えるとこれ以上のオファーは難しいのです…」という事であえなく破談に。

 

一番の問題は年齢とのバランスとのことだったので、
10年後にもう一回、転職活動をすれば良いのかとこの時は結論付けたのでした。

これはこれで本末転倒な気もするのですが…

 

3.年功序列システムの弊害

これは極端な例ですが、転職市場価値との乖離と言う点において、公平性や納得感を担保できていない企業って、特に日系に結構多いと思うのです。

これこそ、古き良き年功序列システムの弊害だなぁと。

 20~30代ぐらいは能力以下の給料で働く滅私奉公が続いて、40代ぐらいから能力以上の給料を貰う。

年功序列システムが今後も機能すれば最終的にはトントンになるかもしれませんが、今時この古き良きシステムの持続性を信じろというのも少しナンセンスな気がしますし。

そんなこんなで、私は年功序列システムに大きな疑問と問題意識を持っています。ともすれば、年長者による若者への搾取でしかないと思っています。

若者世代(ギリギリですが)の一人として、私個人はこのシステムに公平性や納得感なんて全く感じられません。特に、将来の保証なんてものが見えない時代においては。

 

転職市場がまだ大きくない&転職先が日系で同じようなシステムしかないような状態ならばこれでもよかったのでしょうが、 今はそんな時代でもありません。 

やはり、同一労働・同一賃金があるべき姿でしょうし、転職市場がより柔軟になれば自ずと均衡点に落ち着いていくはず。

 

ここから、冒頭の記事に戻るのですが、
こういった弊害への一つの解という点において
サイボウズの新たな取り組みは非常に興味深いと思います。

いきなり大きな企業が、過去の慣習を捨てられるとは思いませんが、
とりあえずはベンチャー企業からでも、こういった取り組みが
少しづつでも増えれば良いのにと願ってやみません。

 

余談:優秀な人材の獲得競争 

少し前の記事かつ、アカデミックな世界ではありますが、グローバルでの優秀な人材争奪戦について、とても面白い考察がなされている記事があるので紹介します。

構図としてはビジネスもアカデミックな世界も似たようなもんだなぁと。

お金を投資すべきところに、きちんと投資出来ていない気がしてならない今日この頃。
この辺が硬直的で自浄作用に時間がかかるのは日本文化の一つの欠点なのだと思ってます。

 

bulk.co.jp

 

この方の他の記事も極めて面白いので、
もし上記記事を読んで興味を持った方は是非読んでみてください。

年下に、こういう凄い人が出てきているのだと思うと、
焦りと共に凄い良い刺激を貰えますね。
私ももっと頑張らねば。