アラサー男 30にして志を立てる

真面目に不真面目なことを考えるのってなんでこんな楽しいんだろう。

生涯賃金ランキング:人間やめる覚悟はありますか?ハイリスク・ハイリターンな世界

先日発表された生涯賃金ランキング。これを見て皆それぞれ思うところがあると思います。

今回は、このうちトップ30以内に働いた事のある友人2人に、ぶっちゃけどうなのと本音を聞いてみました。 

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掲載元:最新版!「生涯給料トップ500社」ランキング | オリジナル | 東洋経済オンライン | 新世代リーダーのためのビジネスサイト

 

友人A:今は某コンサル企業で働く若きエリート 32歳

友人B:今は某メーカーで働くイケイケ営業マン 30歳

 

1:給料が高いってそれだけ大変

                                       

私:「二人ともこんな賃金高いところで働いてるんだね~、羨ましい!でも、賃金が高い=それだけ大変なことも多いと思うけど、ぶっちゃけどうなの?」

A:「正直、俺の働いている会社じゃ生涯賃金なんて何の意味もないよ。平均勤続年数5年以下、かつ定年まで勤めた人なんで一人もいない会社なのに、こんなランキングは全くナンセンス」

B:「うちの所も正直実感ないなぁ。給料が良いのは確かだけど、Aの所と一緒で長く勤めている人なんてほとんどいないし、一生勤めようと思っている人なんてほんの一握りだと思うよ」

 

私:「ほうほう、なるほどねー。でもこんなに待遇良いところなのになんで皆すぐ辞めちゃうの?」

A:「自主的に辞めるというか、辞めざるを得ないというのが正直な所かな。高い給与を稼いでいるのは、あくまで実績を上げて生き延びている人たちなのであって、社風に合わない、実績が出せずプレッシャーに潰されて辞めていく人たちは非常に多い。新規社員をとっても3年以内に最低半分はなんだかんだ辞めていってしまうからね~」

B:「そうそう、本当それ。うちも強烈なカルチャーだから、耐えられずに辞める人は多いなぁ。従業員には徹底的にマシーンになって業績を上げることを求められるから、合わない人は本当に1年持たずに辞めていく」

 

私:「うーん、結構深い闇がありそうだね・・・」

 

2:人間を辞める覚悟はありますか?

                                       

私:「二人とも、社風だとかカルチャーが合わなくて辞める人が多いって言ってるけど、具体的にはどんな感じなの?」

A:「まずうちは基本的に長時間労働だよね。月100時間以上の残業、休日出勤は当たり前。加えて、業績に対するプレッシャーが半端なくきつい。中途だろうと基本的に新入社員は兵隊スタートだから、まずは実績を作らないといけないんだけど、これが中々難しい。そして実績を上げてない人は人間扱いされないから、精神が弱い人は、長時間労働とプレッシャーでドツボにはまって鬱になって辞めていく」

B:「うちの場合は、営業カルチャーが強烈すぎるんだよなぁ。基本的に、テレアポ~クロージングまで全てのプロセスが標準化されていて、従業員はこのプロセスのサイクルを回すマシーンになりきらなきゃいけない。しかも全ての行動プロセスがデータで定量的にモニタリングされていて、一日2回の会議で今日はどのプロセスパラメーターをどうやって上げるのかを宣言して達成しなきゃならない。会議で詰められるにしても、全てデータを元にして詰められるから逃げ場がないし・・・本当、自分が人間じゃなくて決められたことを徹底して効率的に回すだけのマシーンになった気分・・・」

 

私:「うわー、中々ヘビーだねぇ・・・でもそんな中で生き延びていくのってどんな人なの?」

A:「よく思うのは、人間的に良い人から辞めていく。他人に構ってたら実績なんて上げられないからね。長期間残っている人って、言っちゃ悪いけど頭のネジが一つ二つ外れている連中ばっかりな気がする。そりゃ、中には他人の事を考えながら実績をあげられるスーパーマンもいるけど、ほんの一握りだなぁ」

B:「うちの場合は、決められたことを疑問を挟むことなく実行し続けられる人かな。基本、営業プロセスから営業トークまで全て標準化されているから、逆に言うと忠実にマニュアルに従ってやると誰でもそこそこ実績は出せるんだよね。ただ、同じ事を疑問を挟まずひたすら回していくのって、実際は結構きつい。相手に嫌がられるようなえげつないことも時にはしなきゃならないから、それが出来なくなって辞めていく人も多い。」

 

私:「うわぁ、強烈・・・まともな神経だったら続けられないって事か。。。」

 

3:ハイリスク・ハイリターンです

                                       

私:「二人とも興味深い話をありがとう。最後に、これからランキングに入っているような企業に転職を考えている人に対してコメントはある?」

A:「まず、本当に大変なのは入社することじゃなくて入ってから生き延びることなんだと考えること。自分が本当にやっていけるかどうかを慎重に見極めること。自分が入社後どんな仕事をしなきゃならないかは明確にイメージできるまで聞くこと。それから、絶対に現役社員とのインタビューもした方がいい。最後に、良くも悪くも長く勤められる会社じゃないから、辞めた後のキャリアプランをきちんと考えてから入ること。」

B:「うちも大体一緒。ガツンと稼げるのは間違いないけど、生き延びるのは本当に大変だから、それでも腹を括れるのかは慎重に考えた方がいい。短期で辞めることになるかもしれないってのはリスクが高い取引だから、1年以内に辞めたとしても人生積まないようにリスクヘッジをしておくのは非常に大事。昔、転職を機に結婚して新婚で入ってきた人がいたけど、半年で辞めて奥さんと離婚しちゃった人もいたから、人生の転機ステージを2つ重ねるのはお勧めしない」

 

私:「二人ともアドバイスがやけにリアルwきっと色々な人生を見てきたんだろうねぇ・・・今日は本当にありがとう!面白かったよ!」