アラサー男 30にして志を立てる

真面目に不真面目なことを考えるのってなんでこんな楽しいんだろう。

たかが英語、されど英語:ハーバードの留学生が思わず涙する 「楽天の英語公用語化」の授業

そういえば読んだなぁ懐かしい、、、と思って留学時代を思い出した話。 

(注:私はハーバード出身ではありません、念のため)

 

英語公用語化には賛否両論あるんだろうけど、個人的には、楽天の英断を支持したい。

今回は、上記記事を読んで思い出したMBA時代のお話です。

diamond.jp

 

 

 1.英語ってそもそもそんなに難しいんだっけ?

                                       

語学って、やる気になれば誰でも身に着けられるものだと思ってます。

MBAに来る日本人たちって、皆が皆帰国子女とかではなくて、ほとんどは海外で生活したこともなければ仕事でもほぼ使うことのない、純ドメと呼ばれる人たちです。

それが、社費派遣とか一大決心で留学を決めるわけだけど、ほとんどの場合、英語は大学受験レベル以下からの再スタート。

 

でも、元々優秀な人も多いのだろうけど、人間やる気になれば何とかなるもんで、皆さん1年程度でTOEFL100点を突破してきます。

勿論、私生活の大部分を英語学習に費やす必要はあるけれど、逆に言うと1年本気で頑張れば語学はそこそこのレベルになるもんだというのは事実。

 

言語学習って、地味な事の繰り返しだけど、やればやるだけ成果が上がるもの。

必要なのは、真剣さと危機感なのだと思う。

 

 

2.ビジネス・MBAで必要とされる英語レベル

                                       

個人的には、TOEFL100点程度が一般的な純ドメが到達できる一つの最高レベルだと考えてます。

これ以上は、実際に日常的に使う環境に身を置かないと中々厳しい。

 

しかしながら、TOEFL100点程度ではぶっちゃけMBA(英語で情報収集し、情報をまとめ、ロジカルに議論できる、ビジネス最前線で要求される程度の水準)で使えるレベルには程遠い

 

従って、多くの日本人MBA生は「英語ができないだけでこんなみじめな思いをするなんて、、、」と何度も辛酸を舐めることになる。

でも、元来負けず嫌いな人たちが多いので、大体は「なにくそっ!」と半年程度で何とか使えるレベルまでキャッチアップする。

 

一見辛い経験だけど、実はこの自分が出来ない側に回って辛酸を舐めるのって、MBA生活での貴重な財産の一つじゃないかと思ってます。

 

基本的に、MBAに来るような人たちって、エリート人生を歩んできた人たちが多いので、出来ない側の気持ちが分からない人も多い。

だから、自分が出来ない側に立って身をもって経験することで、出来ない人が皆についていけない時にどういう感情になるのか、どんなサポートが必要なのかを学べるのは、一つの大きな財産になっていると思う。

個人的には、人に優しくすることが出来るのは、自分が優しさを切実に欲した経験がある者なのだと思っています。

 

3.一方で他国の非ネイティブエリート層は・・・

                                       

MBAに行って驚いた事の一つが、他の国の非ネイティブエリートは英語を標準装備しているという事実。

これって、ヨーロッパの人達だけじゃなくて、中国・東南アジア・南米・アフリカどこの国でもそうだったりする。

 

そもそも、結構な割合の人たちがアメリカ・イギリス・カナダの大学を出ている半ネイティブ。

でもそれだけじゃなくて、自国の大学を出た人でもほぼ全ての人たちが問題ないレベルで英語を話す。

 

逆に、これは自分も含めてだけど、日本で一流と呼ばれる大学を出た人たちの英語を満足に使える人の割合って、非常に低い。

周りを見渡すと、良くて3%ぐらい?日本人全体だと、下手したら0.1%以下?

 

これについては、様々な要因があるんだろうけど、でも結果として日本のエリート層と呼ばれるべき人達が 英語を標準装備出来ていないというのは、嘆くべき事実だと思う。

 

これが、どれほどの機会損失になっているのかを思うと、本当に愕然とする・・・

 

 

4.英語を習得する意味

                                       

英語を習得して良かったことは、選択肢の幅が広がったことだと思います。

個別事項をざっくり上げてみると、個人的にはこんな感じ。

 

・情報量の増加とソースの多様化:

例えば、各国の統計や研究レポートなんかは英語だと大体あるが、日本語で提供されることはほとんどない。リサーチするときはこれが出来ないと大変苦労します。。。

 

・英語プレミアムの享受:

幸か不幸か、日本人が英語が不得意なお蔭で英語が喋れるだけで、転職マーケットでは明らかに有利。これに掛け算で何らかの専門性を提供できれば、とりあえず食っていくのには困らない。

 

・多様な価値観と触れ合える:

漠然としているけど、すっごく大事。如何に自分の器が小っちゃかったのかを思い知らされる。例えば、普段変わり者と言われることの多い自分だけど、それは日本だけでの話であって、世界規模で見たら自分の偏差なんてクソみたいなものだと理解できた。

 

・世界中の大抵の国で生活が出来る

日本人×専門性×英語という組み合わせがあれば、大抵の国で何らかの仕事は見つかります。また、生活するだけなら英語さえ喋れれば大抵の国は何とかなる。日常生活も問題ないし、友人も作れる。

 

 

ただ、こんな事を書いておきながら、私は日本人全てが英語を喋れるようになるべきだとは思っていないし、現実的でもないと思っている。

日本人の大部分にとって、生きる上で英語の必要性は皆無に等しいのもまた事実。

 

でも、せめて日本人全体の10%程度でいいから英語が満足にしゃべれれば、日本という国は変わると本気で思っている。(これについては、また機会があったら後日書きます)

 

最後に、留学後に一つだけ自分の中で決めた事があります。

 

それは、自分の子供が出来たら如何なるコストを掛けても、バイリンガル教育をすること。(まだ結婚すらしていませんがw)

たかが英語、されど英語。

自分の子供には、英語が喋れないだけで人生の選択肢が狭まるような事にはなってほしくないという、ちょっと自分勝手な思いです。