アラサー男 30にして志を立てる

真面目に不真面目なことを考えるのってなんでこんな楽しいんだろう。

瞑想修行 inスリランカ

お久しぶりです、ペペは生きています。

実はこの一週間、スリランカの山奥のお寺で瞑想修行をしておりました。

 

丁度プロジェクトの谷間が出来て、久しぶりに長い休みが取れたので、折角だし独身の今しかできないような一人旅をしようという事で、一週間山籠り瞑想ツアーに出かけることに。

 

現地では電気もガスも水道も無く、半山籠りのような環境での、ほぼ自給自足の集団生活を送っておりました。

 

 

日の出と共に起きだして活動を始め、日の入りと共に活動を辞め、夜はひっそりと蝋燭の明かりで静かに暮らす。

周りは民家も無く明かりが無いので、晴れている日は星がくっきりと綺麗に見えて。

 

文明がまだ発展していない頃の人類って、こんな風に暮らしていたんだなぁと妙に感動してしまいました。

 

そんなプチ山籠もり生活一日のスケジュールはこんな感じ。

 

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 不便な事も多かったですが、慣れれば結構どうとでもなるもんで、色々と新鮮な体験が出来て楽しかったです。

 

特に、一緒になったイギリス人(男)がブラッドピット(アラサー時代)に激似のスーパーハンサムガイで、男の私から見ても惚れ惚れするくらいセクシー。

そんな彼が額に汗して肉体労働をしていたり、静かに瞑想している姿はたまらんかったです。(*´Д`)ハァハァ

 

 

さてさて、冗談はさておき、以下この一週間つらつらと考えていたことを忘備録として残します。

 

1.瞑想って面白い

                                       

「何で瞑想をするの?:曇りなき眼(まなこ)を育てる為 」

瞑想の究極目標は、思考から個人のエゴを取り除くことだと教わりました。

 

瞑想中は深く深く呼吸に集中していき、頭をクリアにして思考を取り除いていく。

そうしていくと、まるで水の中にいるように、世界と自分の間に膜のようなものが出来、肉体と精神が分離していくような感覚に襲われる。

 

瞑想修行を師事して頂いたマスター曰く、こうやって自我を取り除いた状態を意識的に作り出し、慣れていく事によって「曇りなき眼」を育てるのだそうな。

 

要は思考をするときに、事実と個人の主観を分離して、メタ思考的に考える訓練ってことなのかなと個人的には解釈しています。

 

例えば、とある出来事に出会ったときに、内側から湧き上がってくる感情(喜び・怒り・悲しみ等々)を客観的に観察し、事実と主観に分けて考える。

そして、もし個人のエゴ(主観)が物事の認知を歪めていると気づいたならば、その原因を探っていく。

 

こういった考え方は、宗教観だとかは関係なく、偏見や感情といった主観に支配されないために、そして思考停止しない為にも非常に重要なステップなのかなと思います。

 

 

「脳科学で見る瞑想」

そもそも私が瞑想に興味を持ったきっかけって、とあるセミナーで脳科学者の話を聞いたこと事が始まりです。

彼女曰く、とある研究によると、瞑想を定期的に行う事によって、脳の形が物理的に変化するそうです。そして、意志力の強さ、集中力、ストレス耐性に優位な変化が見られたそうな。

 

心理学者なんかでも瞑想を推奨する人も多いですが、宗教の為の修行ではなく、瞑想それ自体が人体にポジティブな効果を持っているというのは面白いですね。

 

特に、私みたいなADHD発達障害)は日ごろから雑念に支配されがちなので、これは是非試してみたいという事で本格的に習う機会を探していたところに良いチャンスが巡ってきたので今回の瞑想修行ツアー参加の運びとなったわけです。

 

まだ、本格的に初めて一週間なので効果のほどは分かりませんが、何時も散らかりがちな思考を、意識的にシャットダウンする時間を作るのは良い感じに作用している気がします。

是非、継続的に続けてみて実際の効果を試してみたいところ。

 

余談ですが、こういう研究って西洋の方が進んでいる印象があります。実際、同じお寺に来てたグループ内で、アジア人は私だけでした。

 

今はもしかしたら東洋人よりも西洋人の方が、瞑想の効果に興味を持って熱心にやっている方が多いのではなかろうか。

  

2.山籠りって面白い

                                        

「最悪○○すれば生きてけるの基準が大幅に下がる」 

人間だれしも、最悪のケースに備えた、セーフティネットを心の中に持ってると思うのです。

 

例えば私の場合は「最悪自分の身に何かあっても、月10万円ぐらい何とか稼げれば普通に暮らしていく事は出来るし、まぁ人生何とでもなるだろう」というのが心の中のセーフティネットでした。

 

これが、文明から切り離された、半自給自足の山籠もり生活を経て、「最悪どっかの山にでも入って半自給自足のテント生活をすれば、生きていくだけならどうにでもなるな」まで下がりました。

 

自給自足って、実際にやってみるまではどんな暮らしなのか見当もつきませんでしたが、やってみると意外とどうにでもなるもんなんだなぁというのが正直な感想。

 

 

「優しい世界は穏やか。でもどこか寂しく虚しい」

瞑想修行中は、グループ内でのコミュニケーションは推奨されておらず、瞑想を師事してくれるマスターと少し喋る以外は、ひたすら無言で過ごす日々でした。

 

まさに、全員がぼっち生活を送るような感じです。

一緒の空間で瞑想をして、ご飯を食べて、時に肉体労働をするけれども、お互いに会話をせず、干渉もせず。

 

ぼっちでも、誰も非難しません。笑うことも、可哀想と思われることも無い。従って、他人を批判したりされたりするようなことは一切ない。だって、全員がぼっちなのですから。

 

ぼっちが多数派の世界って、本当に穏やかな世界でした。

 

誰も傷つかない、優しい世界があそこにはありました。

でも、誰も傷つきませんが、同時に寂しく虚しい世界でもありました。

 

最初は穏やかで静かに時が流れるのみなのですが、3日目ぐらいから、無性に人恋しくなってしまいました。

 やっぱり私は、時には面倒なことがあったとしても、他人と関わり合いながら生きてたいなぁと。

 

 

「心の休息には良いかも」

ただ、そんな穏やかながら少し寂しく虚しい生活も、精神が病んでいるときには非常に良いだろうなぁと思いました。

人との関わりに疲れ切っているときに、一週間程度、究極の自分探しをしながら、誰にも干渉されず穏やかに暮らすのは有りだなぁと。

 

過去、色んなことが原因で病んでしまって「今もしも精神科に行ったら間違いなく鬱と診断されるんだろうなぁ」という時でも誤魔化し誤魔化し気合いで何とかしてきましたが、本当に疲れた時がまた訪れたら、今度は山奥のお寺に瞑想修行にでもしてみようかと考えてます。

 

「禁煙するのには最高の環境」

実は、今回の私の目的の一つは禁煙です。今度赴任する先が、たばこの値段が日本の2、5倍というとんでもない値段なので、いい機会だし禁煙しようかと思ってました。

 

禁煙で一番つらいのは依存症が抜けない最初の一週間です。

でも、物理的にタバコにアクセス出来ない環境に身を置けば禁煙せざる得ないだろうと。

お蔭さまで、今の所禁煙を続けられています。

吸いたくなったら瞑想で欲望を抑える日々で、早速瞑想が役に立ってますw

 

 

もしも、現実逃避がしたくなったら、瞑想修行ツアーお勧めです。

 

ストレスを味方につけ、力に変える

私は周りから見たら何時も飄々としており、ストレスフリーに人生送っているように見えるらしい。

しかしながら、実はかなり緊張しいで重要な面談やプレゼン前なんかはいつもストレスで胃が痛くなるタイプ。

 

良いストレスの対処法が無いかなぁと、食事療法・運動・ヨガ・瞑想などいろいろと試してきました。

でも、どれも効果はイマイチで、今でもしょっちゅう胃が痛くなる日々との闘い。

 

そんな中、目から鱗の発見をくれた素晴らしい本に出会ったのでブログに書きます。

スタンフォードのストレスを力に変える教科書」

ケリーマクゴニガル著

 

1.ストレスを味方につける

                                        

この本のメッセージを一言で書くと、

「ストレスは捉え方によって、力にもなるし害にもなる」というもの。

 

巷に溢れるストレスマネジメント本では、「ストレスは害」という前提条件に立ったうえで如何にストレスを避けるか、または緩和するかに焦点が置かれています。

しかし、この本の中で著者は全く逆で、如何にストレスを利用するかについて焦点が置かれています。

 

「ストレス反応とは人間にとって必要なものなのです。ただ、捉え方によって毒にもなるし薬にもなる。ストレスに関する認識を変えることでストレスを味方につけ、力にすることが出来る。そして、人生がもっと素晴らしくなります」というのを、豊富な科学的研究・根拠・事例を交えながら教えてくれます。

 

これって、最近自分が感じている個人的体験や直感とも重なる部分が多く、書かれているメッセージがストンと腹落ちしました。

 

ここでは、これ以上本の内容について語ることはしませんが、興味のある方は本のエッセンスを以下のTEDトークで著者が語っていますので是非ご覧ください。

www.ted.com

 

 

2.宗教とストレスマネジメント

                                       

常々、宗教を持っている人達って強いよなぁと思っていました。

 

彼らは、自分の中に絶対的な価値観を持ち、ブレないし惑わない。

「神は、越えられない試練を人には与えない」と言い、困難な事項にもめげずに前向きに挑んでいく。

そして、苦労を分かち合い、幸せを共有してくれる強い絆で結ばれた仲間たちがいる。

 

実はこれらの要素って、本の中でストレスを味方につけるために必要なマインドセットと全く同じだったりします。

 

この本を読んで改めて、宗教って幸福のための哲学・科学であり、人々をより良い人生にする事に貢献していたんだなぁと考えさせられてしまいました。

 

中には、人を利用したり搾取したりするとんでもない宗教団体もあるけれど、純粋に人の幸せを願って教えられる宗教は、これまでの歴史の中でたくさんの人類を幸せにしてきたのだなぁと思うと、創始者たちのスケールの大きさに感動すら覚える。

(一方で、時には暴走したり対立したりしてとんでもなく人を不幸にした面があるのも確かだけど) 

 

 

何にしろ、色んな示唆に富んでいて、内容も面白い本なんで、ストレス対処法に悩まれている方は是非ご一読を(*´ω`)

 

お客様は自分の鏡

海外赴任が決まって、普段お世話になっている方々にあいさつ回りを始めています。

 

師走にもなってるので、忘年会を兼ねて飲みにでも行きましょうと日々飲み歩いているのですが、皆様色々と温かい言葉を掛けて頂き、この人達と仕事をしてこれてよかったなぁとしみじみと思う日々。

 

中には、冗談とも本気とも言えないニュアンスで「もし何かあって今の会社を去ることがあったら、是非うちに来てね。私はペペさんと一緒にまた仕事がしたい」なんて言ってくださる方も居て。

 

やっぱり、誠実に良い仕事をしていれば、ちゃんと見ていてくれる方は居るんだなぁと嬉しくなりますね。

 

自分なりの信条と信念を持って仕事をすれば、段々とその輪が広がっていって、同じような信条や信念を持って仕事をしている方たちが自然と周りに集まっていく。

 

損して得取れじゃないですが、自分の事ばかり考えてビジネスをしていた頃と比べて実績は結構劣ることもあるけれど、逆に仕事人生は非常に充実しているのを感じます。

 

 

逆に一方で、仕事は出来るけど、他人を搾取することを厭わなかったり、ずる賢く自分の取り分を増やす事に心血を注いでいる方達を見ると、なんだか無性にやりきれなくなってしまいますね。

 

勿論、そうすることで短期的に実績は稼げるし、生活が懸かっているので必死なのも理解は出来ます。自分もかつてそうでしたし。

ただ、個人的にはやっぱり、そういう人達とは距離を置きつつ、なるべく関わらないようにしてしまう。

 

よく、「今回のクライアントは本当嫌な人なんだよねぇ。もっとこっちの言う事聞いてくれても良いのになぁ・・・」なんてセリフを彼らから聞くのですが、そりゃそうでしょうと思う。

 

お客さんって、ある意味自分の鏡だと思ってます。

お客さんもバカではないので利用しようとする人には気付いて警戒を抱きます。

でも、逆に自分の為に真剣になって考えてくれている人にもちゃんと気づいてくれるもんだと思う。

(まぁ、中にはどうしようもないお客さんも勿論いるんですけどね。そういう場合は、そもそもなるべく一緒に仕事をしないけど)

 

「貴方が言うならやってみるよ」とか「貴方の為なら何時でも時間を作るよ」という言葉は、やっぱり信頼関係あってのもの。

クライアントから出来る限りお金をふんだくってやろうだとか、利用してやろうとばかり考えていては、信頼関係を築くことは難しい。それが出来るのは天才詐欺師だけでしょう。

 

勿論、ビジネスって綺麗ごとだけの世界ではないし、時には意味の理解できない悪意を理不尽に一方的に向けられることもある。

そして、良い子ちゃんは食い物にされがちなのも現実だし、ある程度の強かさは必要。

それでもやっぱり根っこの部分は善人であるべきだと思うし、そう思う人達が他にもたくさんいる事を信じたい。

 

私自身は、今後もちゃんと地に足つけて、自分が信じている信条・信念を曲げることの無いよう日々を過ごしていこうと強く思う、今日この頃。