アラサー男 30にして志を立てる

真面目に不真面目なことを考えるのってなんでこんな楽しいんだろう。

ようやく光が見えてきた

お久しぶりです、約2カ月ぶりの更新。

年初から正式に新しい部署に移って2カ月
仕事に没頭していました。

昔からそうなのですが、
一つの事に没頭すると他の事にリソースを割かなくなり、
ワーカホリック化してしまう傾向がありまして、、、
(思えば、このせいで多くの友人と恋人を無くして来たなぁ、、、)

 

具体的に何をしていたかと言うと、

まずは現場回りからという事で、月の半分以上を出張しながら
現地の企業を回ってニーズを聞き出して、
どんな形ならビジネスが出来るんだろうと仮説を建てつつ検証を繰り返す。

一方で、日本側についても、
現地で聞き出したニーズに合わせて必要な機能を追加すべく
プロジェクトを立ち上げて体制構築に努める。

 

まだまだ道半ばではありますが、
ようやく自分なりの正解と方程式が見えてきて、
今やっている仕事の先に光が見えてきた感じです。

多分、このまま突っ走っていけば成果が出そうな感触が掴めてきました。

 

一方で、一番苦労しているのは、やはり旧メンバーとの協力関係構築。
やっぱり人間は歳を取ると保守的になっちゃうのかなぁとめげそうになる時もありながら、出来る限りで頑張っている感じ。

 

ただ、このままやっていても、
劇的には改善する気がしないので、少し酷なやり方ですが、
新メンバーにあえて新しい仕事をガンガン振って、
実績を作らせて危機感を煽る方式に切り替える予定。

これでもっと新しい方向に向かってやる気を出してくれたら良いのだけど…

 

まだしばらくは険しい時期が続きそうですが、
倒れない程度に頑張っていきたいと思います。

 

チャレンジングな状況だが腹を括ってやりきるしかない

ペペは机の上の資料を見ながら頭を抱えている。

今度の会議で、マネジメントに新規事業の経営計画を出さなければならない。
しかしながら、状況は芳しくない。問題は山積みだ。
「どうしてこんなことになっているんだ…」

 

ペペが勤めるのは国内の金融サービス会社で、所謂、ベンチャー系の伸び盛りの企業。
今度、アジアに初の海外支店を出すことになり、
ペペが海外進出プロジェクトの責任者に抜擢された。

だが、抜擢人事にも関わらず、当のペペの表情は冴えない。
「これは大変なことになったぞ…」

 

元々、海外アジア事業部については社内でも所謂「海外通」と称される
数人のベテラン社員達が担当していた。

部署自体の歴史も浅い。
以前は国内一辺倒だった会社が、更なる成長の為に海外進出を打ち出し、
鳴り物入りで事業部が新設されたのは、ほんの5年前の話だ。

しかし、過去5年間の業績は芳しくない。
当初計画されていた売上の30%しか達成できていない状況だ。

そんな状況に業を煮やしたCEOが、状況を打破すべく海外支店設立計画を打ち出した。
そこで白羽の矢が立ったのが、入社年次は浅いものの、
海外大学院を卒業して、他の部署で働いていたペペである。

 

「確かに、実績だけを見ればひどい状況だ…でも、何が問題なんだろう? 」
ペペははまず、正確な現状を理解するために関係各所へインタビューを行った。
そこで浮かび上がってきた問題点は以下の通りである。

事業部の人達は頑張っているが、如何せんビジョン・戦略、そして計画性が無い。行き当たりばったりで頑張りが空回りしている。

・ベテラン社員であり、今まで自分たちが会社を盛り立ててきた自負もあって、プライドが高い。部署内でのコミュニケーションも少なく、皆が皆、自分の思う通りにしか動いていないし、周りも遠慮して問題点を指摘しあっていない。

・業績が芳しくなくなって以来、全ての報告が「マネジメントにどう釈明するか」になってしまっており、報告に将来のビジョンと自主性が無い。マネジメントとの適切なコミュニケーションが成立しておらず、言い訳の為だけの会議になってしまっている。

・そんな彼らに対するマネジメントからの評価は低い。ベテラン社員であり、会社の創成期を支えてきたなの人達なので情があり悪い扱いはしていないが、彼らに任せていても事態は好転しないだろうと思っている。

 

上記にある通り、これから解決しなければいけない問題は山積み。
そんな中、マネジメントがペペに求めているのは、実質的には事業部の再生である。

週末に迫った今後の方針を決めるマネジメントとの会議に向けて
資料作りをすべく、ペペはまたパソコンに向かった…

 

1.MBAのケースに出てきそうなベタな話だけど実際は大変

少し前から、海外支社設立に向けて動いていますが、
問題山積みで頭を抱えているペペです。

はたから見たら、MBAのケースに出てきそうな典型的な話だなぁと思って
ケース仕立てにして書いてみました。
※当然ですが、細部は結構フェイクを入れてます

ただ、チャレンジングではあるものの、
面白い機会を頂いたなぁとは思っておりまして
この問題を上手く解決出来たら良い経験になると前向きに頑張ってます。

 

こういう事業部の再生的な話については、経営学的には、
下記のようにするのが正しいと言われてます。

1、まずは現状認識。問題点を正しく理解する。
2、問題点を踏まえた、新しいビジョンと戦略を提起する。
3、組織のベクトルを新しいビジョンに向けて揃える。

机上の理論では分かっていたつもりなのですが、
いざ当事者としてやってみると、やっぱり大変だなぁというのが実感。

 

2.人は失敗を認めたがらないし、簡単には変われない

一番の問題点は、既存のベテラン達をどうやって
新しい方向に向けて動かしていくかです。

向こうから見たら、私なんて単なる若造ですし、
素直に言う事を聞いてくれるわけがない。

そして、彼らにはこれまで頑張ってきた自負もあるし、
そうそう簡単には事業なんて立ち上がらないだろうという思いもある。

そんな彼らの難しい状況と気持ちも理解できるだけに、立ち回りが難しい…

 

なので、彼らの顔もちゃんと立てつつ、部のベクトルを新しい方向性に向けて
揃えて行かなければならない。 

これを役職的に一番下っ端の立場でやれと言うのだから、
結構な無茶ぶりだよなーと正直思ってたり…

 

どうすれば良いのかなぁと色々と考えていたのですが、
やっぱり最後は泥臭さと人間力の勝負なのかなぁと言う結論に至りました。

多分、どんなに良いビジョンと戦略を示しても、彼らは頭では理解してくれても、
最初から、ちゃんと腹落ちして動いてくれることは絶対に無い。

だから、上から「こうするべきなんです!」という風に計画を押し付けるんじゃなくて、私が信じる道を泥臭く実践して見せつつ、しっかりとコミュニケーションを取ってお互いに納得できるビジョンと戦略を、一緒になって作っていくのが一番良いのかなと。

 

ロジックと感情のバランスとでも言いましょうか。
まさに、山本五十六さんの言葉通りで『やってみせ、言って聞かせて、させてみせ、ほめてやらねば、人は動かじ』なのかなと。

 

3.こちらも手探り。でもとりあえずやってみる

こんな偉そうなことを書きながらも、
私自身、唯一無二の正しい正解をまだ持っているわけではないので、
まずは手探りで試行錯誤しながら進めていっているのが現実です。

でも現状として、マネジメントや部内でのコミュニケーション問題、
戦略や日々の業務に対するPDCAサイクルの欠如等、
当たり前の事が当たり前に出来ていないので、まずはここを是正しつつ
しっかりとあるべき姿を描いて実践していく事が肝要なのかなと思ってます。

また、自分の立場を正当化していくためにも、
そして適切なコミュニケーションを取る為にも
マネジメントとの窓口は私がやることは極めて重要。 

まだまだ前途は多難ですが、任された以上はやるしかない。

 

出来れば、For meではなくFor you、そしてFor the companyの視点を常に持って、
「自分の為に」という個人のエゴの無いリーダーシップを作っていきたいなぁと。

  

まぁ最悪の最悪で、私自身が結果を出せずにクビになったとしても、
こういう難しい状況を経験したというのは将来のキャリアにプラスだと信じてます。

なので、結果が出せなかったその時は、潔く身を引いて、
次の転職先に行けばいいんだぐらいの気持ちも一方に持ちつつ
このチャレンジングな状況を楽しめればいいかなぁと。

 

2016年は、良い成長の機会を頂いたと思って、
腹を括って頑張っていきたい。

年収評価における会社と個人のパワーバランス:欲しいのは納得感と公平性

正月三が日は、昼から起きて食っちゃ寝という
極めて自堕落な生活を送っていたペペです。

明日から仕事が始まるので、今日は、年末年始休暇リハビリの為に、
ランニング・瞑想からの明日からの業務棚卸という
極めて生産的(社畜)な一日に。

これで何とか仕事始めがまともに迎えられそうです。
やっぱりメリハリが大事ですよね~

 

さてさて、今回は評価と年収について思う所を書いてみたいと思います。
まずは、とっかかりとしてサイボウズの給与評価システムについての記事を。

cybozushiki.cybozu.co.jp

「上記記事のざっくりまとめ」

サイボウズでは、給与を社外評価×社内評価で決める

・社外評価(転職市場価値)で給与のレンジを決め、社内評価でレンジの上下を決める

・大切にしているのは説明責任と納得感のある説明

 

中で働いているわけではないので、実際の所は分からない部分もありますが、
外から見る分には、中々に素晴らしいシステムなのではないかなと個人的に思いました。

 

1.どこでも働けるような人たちのマインドセット

ある程度経験を積んだうえで
こういうベンチャーに行くような人達って、
その気になれば何時でも転職できるし、
言わばどこででも働ける人達だと思うのです。

でも、少しでも高い給与を出してくれるところがあれば転職するかと言われると
そんなわけではない人達が多数派なのではないでしょうか。
少なくとも、同じような境遇の友人達を観察している限りではそう感じます。

勿論、給与も大切な事項の一つではありますが、
それよりも、仕事の面白さ・やりがい・社会的意義であったり、
一緒に働く人達への愛であったり、もしくは自分のキャリアパスの方向性との合致であったり、単純な給与の高い低いよりも、こういった定性的な要素の方を重要視していると感じています。

 

会社と個人のパワーバランスって、良い意味でも悪い意味でも50:50であるべきなのだと思うのです。

転職市場と社内評価の価値に大きな隔たりがある時って、どちらかが搾取している状態なんじゃないかと。

こちらもボランティアでも聖人君子でもありませんし、
やっぱり、会社側から提示されるオファーに対して
あまりにも公平性や納得感に欠ける状態が続けば、多分迷いなく転職します。 

逆に、能力と見合わない給与を貰っている場合には、やっぱり給与カットには納得するべきだと思うし、もしそれが飲めないなら退職するのがあるべき姿だと思います。
そうじゃなければ、他の人から公平性と納得感を奪ってしまう。 

 

欲しているのは、別に高い給与ではないのです。
本当に欲しいのは、公平性と納得感なのです。
これが満たされれば、他の要因(ライフステージの変化、キャリアパスの変わり目)
が無ければ、別に転職しようとは思いません。

この点において、記事にあるサイボウズの評価システムは極めてよく出来ているなぁと。

 

2.留学後の就職活動で見た悲しい現実

唐突ですが、私は日本が大好きです。

出来れば、日本の将来の為に何らか貢献したいと思っているし、
人生の最後に骨を埋めるのは日本でと思ってます。

なので、海外留学後の就職活動でも出来れば日本企業で働きたいなぁと思っていました。
しかしながら、現実は中々に厳しいものでした。

単純に、外資vs日系で提示される給与レンジに差が有り過ぎました。
多分、単純平均で1,5倍ぐらい違ったかな?
(勿論、日系と言っても単純に一括りには出来ない面もありますが、あくまで一般論として)

 

選考が進んだ企業には、実際に「企業文化や業務内容を考慮すれば、私の第一希望は御社です。是非、一緒に働きたいと思っています。しかし、正直に申し上げますと、他社さんからは○○万円のオファーを頂いております。同額にしてほしいとまで言うつもりはありませんが、あまりにも差があり過ぎて、このままではオファーを受託できないのです…」とお伝えしてみました。

しかしながら、帰ってきた答えは「おっしゃりたい事は理解できます。我々としても、ペペさんには是非一緒に働いてほしいと考えています。しかし、ペペさんの年齢と当社の給与テーブル、他の社員とのバランスを考えるとこれ以上のオファーは難しいのです…」という事であえなく破談に。

 

一番の問題は年齢とのバランスとのことだったので、
10年後にもう一回、転職活動をすれば良いのかとこの時は結論付けたのでした。

これはこれで本末転倒な気もするのですが…

 

3.年功序列システムの弊害

これは極端な例ですが、転職市場価値との乖離と言う点において、公平性や納得感を担保できていない企業って、特に日系に結構多いと思うのです。

これこそ、古き良き年功序列システムの弊害だなぁと。

 20~30代ぐらいは能力以下の給料で働く滅私奉公が続いて、40代ぐらいから能力以上の給料を貰う。

年功序列システムが今後も機能すれば最終的にはトントンになるかもしれませんが、今時この古き良きシステムの持続性を信じろというのも少しナンセンスな気がしますし。

そんなこんなで、私は年功序列システムに大きな疑問と問題意識を持っています。ともすれば、年長者による若者への搾取でしかないと思っています。

若者世代(ギリギリですが)の一人として、私個人はこのシステムに公平性や納得感なんて全く感じられません。特に、将来の保証なんてものが見えない時代においては。

 

転職市場がまだ大きくない&転職先が日系で同じようなシステムしかないような状態ならばこれでもよかったのでしょうが、 今はそんな時代でもありません。 

やはり、同一労働・同一賃金があるべき姿でしょうし、転職市場がより柔軟になれば自ずと均衡点に落ち着いていくはず。

 

ここから、冒頭の記事に戻るのですが、
こういった弊害への一つの解という点において
サイボウズの新たな取り組みは非常に興味深いと思います。

いきなり大きな企業が、過去の慣習を捨てられるとは思いませんが、
とりあえずはベンチャー企業からでも、こういった取り組みが
少しづつでも増えれば良いのにと願ってやみません。

 

余談:優秀な人材の獲得競争 

少し前の記事かつ、アカデミックな世界ではありますが、グローバルでの優秀な人材争奪戦について、とても面白い考察がなされている記事があるので紹介します。

構図としてはビジネスもアカデミックな世界も似たようなもんだなぁと。

お金を投資すべきところに、きちんと投資出来ていない気がしてならない今日この頃。
この辺が硬直的で自浄作用に時間がかかるのは日本文化の一つの欠点なのだと思ってます。

 

bulk.co.jp

 

この方の他の記事も極めて面白いので、
もし上記記事を読んで興味を持った方は是非読んでみてください。

年下に、こういう凄い人が出てきているのだと思うと、
焦りと共に凄い良い刺激を貰えますね。
私ももっと頑張らねば。